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茶道の初釜は着物で☆小紋や付下げの選び方|コートやバッグと持ち物は

初釜

 

初釜は、茶道のお稽古を新年に始める日のこと。
茶人は元旦の朝に汲む若水で釜を開き、新年の挨拶が終わったころにはじめての茶事をするのです。

茶道を習っている人は毎年この茶事があります。
お社中やお呼ばれのお作法は、習っている先生にお聞きするのが良いのですが、突然の招待の場合のために少し整理してみたいと思います。

初釜に着る着物☆小紋・付下げ・訪問着は?

初釜

 

どんな茶会であるか、どんな呼ばれ方をしたかにもよりますが、初釜は和服で出席します。
一年の始まりの大事な茶会です。

 

初釜には小紋・色無地・付け下げ・訪問着

着物の格が、家紋の着いた色無地・付け下げ・訪問着の中から、茶会にあわせて選んでください。
未婚の方は振り袖が好まれることもありますが、本来なら長い袖、変わり結びの帯、髪飾りなどは茶室にはふさわしくありません。
茶事では高価なお道具を扱いますので、長い袖や張り出した帯結びでお道具を傷めない心遣いが必要です。
また、振り袖は既婚者が着ることができない着物です。

小紋はお稽古程度の、とても気軽な初釜なら良いかもしれません。(小紋と言っても家紋はありません)
一つ家紋のついた色無地・付下げ・訪問着あたりが無難ではないでしょうか。
しかし第一礼装の留袖は、初釜にふさわしくありません。

帯は着物にあうもの、袋帯で二重太鼓にするのがベストです。

 

着物には格式がある

着物には『格』というものがあり、織り方や染め方・柄の置き方で格が変わるのです。
気をつけることは、紬(織りの着物)はどんなに高くても普段着・おしゃれ着なので格式はありません。
紬など織りの着物は初釜には不適切といえます。

絵柄も小紋のように上下どちらから見ても同じ柄が続くものより、付け下げや訪問着のように広げると一枚の絵のようになっているものが格式が高いのです。

染めの着物で家紋が背中についているもの、あるいは背中と袖に付いているものが格式が高くなります。
一般に、小紋(模様の上下がない)には家紋がなく、色無地・付下げ・訪問着・色留袖・黒留袖に家紋を付けます。

家紋のついた着物はフォーマルです。

 

着物は季節感を大切にする

着物の伝統的な柄には季節感があり、春物の着物には春の草花が表現されています。
秋草の菊や萩が染められてる着物は秋に着るのがよく、季節を大切にする日本人の美的感覚といえます。

 

初釜に必要なものや持ち物は?

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茶事に必要なものは初釜も同じです。

懐石料理をいただくことになりますので、ご祝儀を忘れないようにしたいものです。
事前に聞いておきましょう。

  • 懐紙(新しい物一冊)
  • 祝儀袋 (ご祝儀が必要の場合は、主催者に問合せて)
  • ハンカチ(食事の時膝に置く)
  • 風呂敷 (脱いだコートやバッグを包む)
  • 数寄屋袋(貴重品を入れておく)
  • 袱紗ばさみ(袱紗・扇子・懐紙・くろもじを入れて)
  • 替えの足袋や足袋カバー(茶室に入る前に履き替える)
  • 小さめのポリ袋(食器を拭いた懐紙を入れるため)

 

初釜にコートは着る?

コートを着るか着ないかは意見が別れるところですが、茶室に入るときは外の汚れやホコリを持ち込まないという心遣いがあります。
ですから着物の上に道行を着て、ついたホコリを道行と一緒に静かにたたんで風呂敷に包むのです。
今日は寒いから毛皮のショールで、というのと少し意味が違います。

昔は道中が砂埃が多かったのでしょうが、最近では花粉やPM2.5を茶室に入れない心遣いになりますね。

 

バッグは着物用のものがいい?

バッグは、草履とセットの物でも良いですし、落ち着いた和を感じるような物なら良いと思います。
茶事の時はバッグを預けますので持ちません。
行き帰りにあまり違和感がなければ大丈夫ですね。

草履は、着物の格と合うものを選びましょう。
派手すぎるのも、下駄のようなものも似合いません。
金糸や銀糸が入った布製のものや革製のものが良いと思います。

 

日本の伝統芸能には、決まり事がたくさんあります。
なるべく決まり事に従って振る舞うと、素敵でおしゃれに収まりますよ。