2月17日『ザ!世界仰天ニュース』で『体をかきむしることが止められない…!ナゾの症状と闘うSP』放送されます。
番組では、ニキビ原因のいじめにあってから、全身をかきむしるようになったという、カナダの普通の少女の話です。
それは、『皮膚むしり症』
今回は、ストレス社会で自分でも気づかない女性に多い心の病、やめられない『皮膚むしり症』の症状と療法についてお話いたいと思います。
皮膚むしり症は女性に多い
「にきびをつぶす」とか「爪を噛む」あるいは「傷跡のかさぶたを剥がす」とか、日常ありがちなことがきっかけで、無意識のうちに皮膚をむしっている「皮膚むしり症」になる場合があります。
以前は、脅迫神経症の症状といわれていましたが、皮膚むしり症という神経症の一つです。
スキン・ピッキング(Skin-Picking)とも呼ばれ、200人に一人とか5%とかいわれるこの病気は、ほとんどが女性がかかります。
女性にとって他人事ではありません。
思春期から青年期にかけての発病が多く、症状が進むと、真皮が露出して出血することもあり、炎症や細菌感染などで、皮膚組織の損傷がさらに深刻化するケースもあります。
やめようとしても、自分でもやめられなくなるのが特徴です。
むしるのをやめられない症状
- むしり始めると、なかなかストップを掛けられない。
- 無意識でむしっている。
- 皮膚をひんぱんにむしり、体に傷跡がいくつもある。
- ストレスが多いとむしる。
- むしらないよう我慢しても我慢ができない。
- むしった後、落ち込む。
- 血が出るまでむしる。
こんな癖や習慣のある人は、注意してください。
もしかしたら、『皮膚むしり症』しれません。
中にはイライラした時に、じぶんの皮膚や爪を食べてしまう人もいるそうです。
皮膚むしり症は心的ストレスが強い時、悪くなりやすい傾向にあります。
「むしる」ことで、身体や皮膚の問題を解決しようとする気持ちが働いたり、皮膚をむしっている時は、それに集中して気持ちが軽くなるといったことも、はまっていく要素のようです。
療法はあるの?
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皮膚むしり症は、あまり世間的には認知されていない病気で、本人も病気と認識しないことが多いのです。
そのため、長期間むしり行動を続け、脳がその感覚をインプットしてしまうため、薬を用いる治療が必要になることもあります。
家族や友人など周囲の理解はなかなか得られないかもしれませんが、病気をみんなで理解し支えてあげることが、解決に近いと思われます。
病院に受診する
精神科・神経科あるいは心療内科に受診し、心理療法や薬物用法を受けることになるでしょう
疑いがあれば、できるだけ早く専門医に相談すれば、心理療法だけで良くなるかもしれませんね。
療法は3つあるようです。
認知行動療法
自分の考え方や癖を客観的に観察し、そのゆがみを自分で正しい方向に矯正していく訓練法です。
むしりたくなる気分と感覚や良い面・悪い面を、ノートに書きます。
文字で記録し自分を知ることで、本当のストレスやダメージがわかり、改善される療法です。
ハビット・リバーサル訓練
神経性の癖を治すために用いられる療法。
むしりたくなった時に逆のことをする練習を繰り返すことで、平気で過ごせる生活に近づけていきます。
皮膚をむしりそうになった時に自分で気づき、手のひらを強く握ったり他の行動をとることで、皮膚むしりができない、またはしない状態に慣らしていくのです。
薬物療法
皮膚むしり症の根本的な治療ではありませんが、強迫性障害の治療が効果があるのではないかとも考えられています。
皮膚むしりに気が付いたら、早めに病院に行き、周囲の理解を求めて早く治してくださいね。