フランス西海岸、サン・マロ湾上に浮かぶ小島にそびえる修道院。
今は世界的な観光地ですが、かつては巡礼の難所であった『モン・サン=ミッシェル』
引き潮により沖合い18kmまで引いた潮が、猛烈な速度で押し寄せるため、多くの巡礼者が潮に飲まれて命を落としたといいます。
今回は『世界ふしぎ発見!モン・サン=ミッシェルと宮島 海に浮かぶ世界遺産の謎』で紹介される「モン・サン=ミッシェル美味しい名物料理!?」のオムレツにスポットをあて、その作り方をご紹介します。
モン・サン=ミッシェルのオムレツとは

超有名なモンサンミッシェル島内に本店がある「ラ・メール・プラール」。
美味しい名物料理は超有名なオムレツ。
昔、はるばる遠方からの巡礼者に、ふわっふわのビッグサイズのオムレツでもてなされました。
時々陸続きになるものの、海に囲まれたモン・サン=ミッシェルでは食料が乏しく、卵が貴重なタンバク質源であったに違いなく、材料も卵とバターだけのシンプルなもの。
口の中でフワッっと解けてしまう食感が特徴で、島で入手しやすい卵とバターでプラールおばさんが考案したとか。
使った卵の量よりずっと大きく見え、口どけまろやかなこのオムレツは、巡礼者の身も心も満足させたに違いありませんね。
モン・サン=ミッシェル風オムレツの作り方
作り方は、いたって簡単。
きちんとメレンゲを作れば、フワフワのオムレツになります。
材料(1人分)
- 卵・・・・・2個
- バター・・大さじ1
- 酢・・・・・小さじ1/2ほど
作り方
- 卵を白身と黄身にわけます。
- 白身を冷凍庫に30分~1時間入れ、シャーベット状に凍らせます。コチコチに凍ってしまっても解凍すればOK.。
- 白身に酢を加え、泡だて器で角が立つくらいきめ細かく泡立てます。手動の泡立て器で1分ほど。
- 卵黄をほぐし、メレンゲを少し入れなめらかにします。
- 残りのメレンゲを全部入れ、さっくり混ぜます。
- フライパンにバターを溶かして、フワフワの卵液をながしいれます。
- フライパンに蓋をして、弱火で気泡がプツプツでるまでゆっくり焼きます。
- 固まってきたら、半分に二つ折り。
- きれいに盛り付けてください。
焼く前に塩で味付けするのも良いですが、ラ・メール・プラール風にテーブルソルトをかけてめしあがれ~
※重要なのは火加減!
焦がさないよう細心の注意を払い、ゆっくりとキツネ色に焼き上げてくださいね~
ポイントは酢と冷凍で簡単
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作る際のポイントは、メレンゲをよく泡立てること。
ボールを逆さにしても落ちてこないくらいの固さです。
メレンゲを泡立てるのが大変なんですが、ここでは泡立て器を使ってカシャカシャ。
およそ1分で電動のミキサーを使わなくても、しかっりしたメレンゲがきれいに簡単にできますよ。
おかたづけもらくちん~
卵白が中性の方が泡立ちが良いので、酢を使ってpHの調整をします。
卵白はアルカリ性に偏るので、酸を加えることによって中性にするのです。
これは、卵白が古いほどアルカリが強くなります。
ですから、酢を入れるのは新しい卵ほど少なくていいわけです。
また卵の白身は粘度が高く、空気を含ませるのになかなか苦労します。
しかし、冷凍してしまえば粘度が落ちて泡立てやすくなるので、簡単にメレンゲが作れるというわけです。
関連記事:冷凍卵白は1分でメレンゲに☆泡立て卵のレシピ集|この差って何ですか
おわりに
お家で『モン・サン=ミッシェル風オムレツ』がいつでも楽しめます。
アレンジで、キノコのソテーや野菜を入れてもいいですね。
自家製ソースをかければ、おもてなしにも最適!
大きいのにペロリと食べられ、もたつかないのが素晴らしいです。
もし、モン・サン=ミッシェルに行く機会があれば、ラ・メール・プラールのオムレツがあるコース料理を堪能してください。
そして遠い昔、巡礼者が命がけでモン・サン=ミッシェルに渡り、このオムレツで元気になり旅をつづけた歴史をしのんでみてください。
旅にはそういう醍醐味があると思っています。